見知らぬ女の子が隣の家の屋根でウ〇コをしていた話
多分、小学校へ上がる前だった。
「馬鹿は高い所が好き」と言うが、私もジャングルジムとか塀に登ったり、ベランダから降りて離れの屋根に乗るのが好きだった。
ある日、二階の窓から隣の瓦屋根を眺めていると、見知らぬ女の子がひょっこり姿を現した。
私は、自分の家の離れはベランダからも塀からも乗る事が出来るが、隣の家の屋根は無理だった。
「いいなぁ、一体どうやって登ったんだろう」
そう思っていると、彼女は屋根のてっぺんまで登って、スカートをまくり上げしゃがみこんだ。
そして、なんとウ〇コをしたのである!
子供の身からすれば、よその家の屋根に登るという事だけでも、十分大人に怒られるリスクを伴う行為なのに、その上ウ〇コをするとは、なんと大胆な!
びっくりしていると、彼女はスタスタと消えて行った。
ウ〇コは、茶色ではなく、コンクリを落としたような灰色だった。
そして、何日が過ぎても、雨に溶けたり干からびたりすることなく、そのままの形だった。
私は気になって、いつもそれを眺めていた。
形はウ〇コだが、色といい、表面のざらっとした質感といい、たまたま誤って落としてしまったコンクリが、ウ〇コのような形の塊になって残っている、という風に見えた。
でも、確かにあの子がウ〇コしている現場を見たのである。
また、あの女の子が現れたら、
「これ、あなたがしたウ〇コだよね?」と確認してみようと思った。
しかし、再び彼女が現れる事はなかった。