狂人作家         黒田幻の日記

    心理学・精神分析に興味を持っていた社会不適応者。ついに自分自身が精神病になる。    幻覚・幻聴実体験記「狂気」絶賛発売中!

見知らぬ女の子が隣の家の屋根でウ〇コをしていた話

多分、小学校へ上がる前だった。

「馬鹿は高い所が好き」と言うが、私もジャングルジムとか塀に登ったり、ベランダから降りて離れの屋根に乗るのが好きだった。

ある日、二階の窓から隣の瓦屋根を眺めていると、見知らぬ女の子がひょっこり姿を現した。

私は、自分の家の離れはベランダからも塀からも乗る事が出来るが、隣の家の屋根は無理だった。

「いいなぁ、一体どうやって登ったんだろう」

そう思っていると、彼女は屋根のてっぺんまで登って、スカートをまくり上げしゃがみこんだ。

そして、なんとウ〇コをしたのである!

子供の身からすれば、よその家の屋根に登るという事だけでも、十分大人に怒られるリスクを伴う行為なのに、その上ウ〇コをするとは、なんと大胆な!

びっくりしていると、彼女はスタスタと消えて行った。

ウ〇コは、茶色ではなく、コンクリを落としたような灰色だった。

そして、何日が過ぎても、雨に溶けたり干からびたりすることなく、そのままの形だった。

私は気になって、いつもそれを眺めていた。

形はウ〇コだが、色といい、表面のざらっとした質感といい、たまたま誤って落としてしまったコンクリが、ウ〇コのような形の塊になって残っている、という風に見えた。

でも、確かにあの子がウ〇コしている現場を見たのである。

また、あの女の子が現れたら、

「これ、あなたがしたウ〇コだよね?」と確認してみようと思った。

しかし、再び彼女が現れる事はなかった。