狂人作家         黒田幻の日記

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癇の虫っていうのは、実際に虫がいるんだと言っていた知人の話

これも、どう考えても幻覚っぽいのだが(知人のほうの)、ある時、こんな会話をした。

知人「私が小さい頃、癇の虫がいてね…」

私 「私もそう言われてたよ」

知人「じゃぁ、黒田さんも癇の虫退治ってやった?」

私 「え?癇の虫って、すぐ泣いたり癇癪起こしたりすると癇の虫がいるっていう…」

知人「だから、その癇の虫を出すんだよ」

私 「それは実際に虫がいるわけじゃないでしょ」

知人「いや、いるんだよ。だから、祈祷師さんみたいな助産婦さんみたいな女の人を呼んで出したんだよ。」

私 「どうやって出すの?」

知人の話では、その女の人がまじないを唱えながら、家族も復唱し、洗面器にお湯(そんなに熱くない)を張って、その中に知人の手をつける。

すると、爪の間から、白い糸のようなものがするすると出てきたという。

地方や宗教によっては、こういう儀式をする家があっても不思議ではないが、実際に虫が出てきたというのは、ずっと信じられなかった。